エンパワーメントとは心理的背景との関係があり、自己啓発やビジネスシーンなどでも注目されている概念です。そこで今回は、エンパワーメントと心理作用の関係や、恋愛で活用するテクニックについて詳しくご解説しますので、意識を高めたい時にぜひ参考にしてください。
エンパワーメントについて
エンパワーメントという言葉は、最近あちこちで聞かれるようになりましたが、正しく意味を解釈している人は少ないかもしれません。まずはエンパワーメントとは何か、特徴や意味を詳しくご紹介していきましょう。
エンパワーメントについて
エンパワーメントとは、自信を与えたり権限を持たせて力をつけてあげたりするという概念。始まりは第二次世界大戦後のアメリカで、1950~1960年代にかけて活発になった自由公民権運動や、70年代のフェミニズム運動などが関係しているといわれています。
現代は女性の社会進出は決して珍しいことではありませんが、ジェンダー問題や差別問題など、抱える問題はたくさんありますよね。エンパワーメントは、人の可能性を信じて能力を最大限発揮させるという目的がありますので、ビジネスシーンでもエンパワーメントの考え方が活用されることはよくあります。
日本語では、エンパワーメントは「湧活(ゆうかつ)」と訳され、生きる力を湧かせるという前向きな意味を持っている言葉なのです。
エンパワーメントが普及した背景にあること
エンパワーメントは心理的な作用も多く、世界的に普及している概念です。その理由としてはエンパワーメントがビジネスマンや女性を対象にしたものだけでなく、意味が多義的であらゆるシーンや人に対して使えること。
個人の可能性を引き出したい、または環境をよりよく改善したい場合などもエンパワーメントが活躍します。自分の行為や目的に合わせてあらゆる意図で使えるため、励ましが必要な時もエンパワーメントの心理作用が役立つかもしれません。
他にもエンパワーメントは、弱い立場の人を強い立場に変えるという概念でもあるので、ネガティブなことをポジティブに変えるという意識改革にもつながります。
エンパワーメントの心理的メリットについて
エンパワーメントで環境を改革する機会が増えているのは、心理的なメリットが色々とあるため。どのような期待ができるか、主なメリットを見ていきましょう。
判断力がつく
エンパワーメントは、情報化時代の早い時間の流れに合わせ、スピーディな意思決定ができる心理作用があります。自分の可能性を信じていれば、迷いはあまり生じなくなります。決定権を自分が持っているという環境は、判断力を磨くメリットになるでしょう。
責任感が強くなる
エンパワーメントは抑圧されている人を救う概念でもあり、社会福祉に貢献する意識を高める理由にもなっています。エンパワーメントの心理的メリットは、自分の可能性が注目されるようになると責任感が強くなること。
自分の判断に沿って実践する人生は責任感があるので、たとえ結果が伴わない場合でも納得できます。
自分の魅力や長所が見つかる
エンパワーメントの心理作用は、自分や他者の潜在能力を発見できること。パワーレスからパワーに変える意識改革は、相手のよい部分を積極的に探すチャンスになります。
スキルや魅力などを発見して表面化されれば、さらにやる気にもつながり活躍可能に。自分のよさを理解してくれる環境で、さらに感謝されるよいサイクルが生まれるのです。
エンパワーメントの心理的デメリットについて
エンパワーメントの心理的作用には注意したいところもありますので、次の点を意識してエンパワーメントを理解してみましょう。
ストレスになる
エンパワーメントは意思決定や判断力を高めるメリットはありますが、逆に自分がその立場になると何をすればいいか困惑する可能性があります。
するとエンパワーメントの概念は過剰なストレスになり、逆に自分の短所だけ目立ってしまうこともあるのです。
自己中心的になる
適切に自分の力を発揮しないと、周囲から自己中心的な人だと思われてしまいます。たとえばフェミニズム運動。男性と比較すると、女性は社会的に弱い立場とされる場面もまだあるでしょう。
しかしエンパワーメントの考えで抑圧を排除すると、勘違いして自分優先になってしまう場合もあるのです。エンパワーメントは、心理的にも変革をもたらしたい場合の原動力になりますが、必ずしも期待通りのゴールに到達できるとは限らないのです。
恋愛でエンパワーメントを活用する方法
エンパワーメントは恋愛観を変える概念にもなりますので、好きな人との関係がぎくしゃくした時は、上手にエンパワーメントを意識しながら次のポイントを実践してみましょう。
なぜ好きになったか
自分をさらに理解するためにも、なぜその人を好きになったのか理由を明確にしてみましょう。たとえば彼女の思いやりが魅力である、男性を立ててくれるなど、特定の人に特別な感情を抱くのは理由があるためです。
相手のよいところは自分にも共通しているかという疑問は、まさしくエンパワーメントの心理作用。自身を比較することで、さらに自己成長が可能になるのです。
現在の恋人だけでなく、昔の恋人もなぜ好きになったのか理由を思い出してみてください。
自分に向けた励まし
エンパワーメントは、人間として成長するために大切な考え方です。恋愛関係はお互いに歩み寄り成長できることが理想ですが、相手に向けたモチベーションでなく、自分に向けたエンパワーメントも実践してみましょう。
たとえば趣味を楽しむ、エクササイズをするなど、自分の幸福を満たす行いは自然と相手への思いにもつながります。
恋人の価値を知ること
エンパワーメントは、働く人のスキルアップや経験値を高める心理作用がありますので、同じく恋愛関係でも相手の価値を引き出してあげることが大切。
その場合にまず考えておきたいのは、二人の関係にどのように貢献してくれているのか把握することなのです。たとえば残業が続いてなかなかデートできない時でも、文句を言わず我慢してくれる彼女。
疲れていても家の掃除や料理を喜んでやってくれるなど。恋愛関係はお互いに力を注ぎ入れ合い、さらによい関係へとシフトすることが大切です。
しかし自分ばかりやっているという感覚が強くなると、相手の貢献度が理解できなくなります。
コミュニケーションを増やす
家族や職場、どのような人間関係があっても、基盤になるのはコミュニケーションです。お互いに励まし合ってよいところと引き出してあげるには、気持ちをきちんと伝えて相手を受け入れることが必要です。
また、エンパワーメントは心理的に「自分はできる」と自信をつけるメリットがありますが、必ずしも期待通りになるとは限りません。その際に挫折感を抱かないためにも、誰しも完璧にはできないことを理解しておくと、期待感を裏切られるという感覚もなくなるでしょう。
パワーがあっても、発揮できない人や発揮したくない人もいます。長所のアピールの仕方がわからない人にプレッシャーをかけてしまうと、心の距離が離れてしまうかもしれません。
完璧でないからこそ不足部分を知り、コミュニケーションで可能性を引き出す前向きな気持ちが大切です。
まとめ
エンパワーメントの心理的な作用は、恋愛関係の土台を固めるよい考え方になるでしょう。誰もがベストな自分で人生を過ごしたいと思うのは当然のこと。
そのためには周囲の人にも幸福になってもらい、最高の自分がアピールできる環境を作ることが大切なのかもしれません。
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