それこそという口癖は、心理的なことが関係している可能性があります。会話の中でよく聞かれる言葉。自分では無意識に使っていることがありますが、他者とのコミュニケーションは心理状況によって、自分の心が話し方にアピールされる場合があります。
そこで今回は、「それこそ」が口癖の心理的背景についてご解説していきましょう。
それこそが口癖の人の心理とは?
一度気になると、会話内容が頭に入らなくなるほど意識してしまう他人の口癖。色々な言葉はありますが、よく聞かれる「それこそ」の口癖の心理について、考えられる理由をご紹介します。
会話中の沈黙が苦手
それこそという言葉は会話の途中で使われることが多く、口癖になっている人は心理的に沈黙するのが苦手な傾向にあります。シーンとなる瞬間、自分から何か言わなければならないプレッシャーを感じますよね。
それこそという口癖の心理は、その場の雰囲気を重んじる性格だから。そのため相手が沈黙中に不快にならないよう、気を遣って言葉をつないでいるのです。文章的な流れで適切でない場面でも、ふと言ってしまうことがあるかもしれません。
話題に入る準備をしている
それこそが口癖の人は、心理的に会話のタイミングをきちんと掴みたい願望がありますので、突然他人の話に割り込んだり、急に話題を変えたりするのは抵抗があります。
「それこそ」という言葉は、その後にネガティブな状況を説明する内容が続くことが多く、話し相手は思わず身を乗り出したくなることも。
そんな雰囲気の流れをキャッチして、自分が会話に入るタイミングとして「それこそ」を活用しているのです。他人から意識してもらうのが上手な人かもしれません。
相手を煽っている
それこそという口癖の心理は、他人の気持ちを煽りたいためで、モチベーションをアップさせる目的があります。たとえば友人の愚痴こぼしをする仲間に「それこそ、そんな人ならもっと迷惑かけてくるはずだよ」と相手の言葉に刺激をプラスして、気持ちを揺さぶっているのです。
悪気があってやっているのではありませんが、このタイプは大げさに表現する傾向がありますので、相手は勢いに負けてしまいペースに乗ってしまうこともあるでしょう。
自分がやりたいことを他人を使って達成させたい時に、この方法でモチベーションをアップさせる人もいます。
仲間意識が強い
それこそという言葉は、相手の意見に同調して認識しているという意味を込めています。「それこそ相手の思うつぼだね」など、会話の相手の気持ちを汲み取って同じレベルにいることを知ってもらいたい心理が働いています。
とても仲間意識が強く、自分の好きな人は徹底的にお世話したくなる性格。少しくらい意見の相違があっても仲間を大切にしたいので、自分の意見を強く押しつけることはありませんが、相手の気持ちをサポートするのはとても上手な人です。
本質を見抜くスキルがある
それこそが口癖の人は、心理的に巧みにコミュニケーションを使い、相手の本質を見抜ける人。相手の気持ちをすぐに察知して、今何をしたいのか先回りできるので、会話の相手はあまりアピールしなくて気持ちが伝わるので楽でしょう。
それこそという言葉を上手く使い、相手の足りないところを指摘するなど、他者との付き合い方が上級者レベルです。大人しい人との会話中に「それこそ」を連発して、本音を相手から引き出すようなこと。価値観や性格をスピーディに見抜くので、用心して接することが必要ですね。
注目してほしい
それこそが口癖の人は、心理的に自分の存在感に不安があり、注目してもらいたい気持ちが強くなっています。「それこそ」と言葉を発した人には、誰しも無意識のうちに視線を寄せてしまいますよね。
その後に何を言うのかとても気になり、普段存在感がない人でもその瞬間は注目の的に。そんな効果を知っているので、自分の居場所が見つからない時に「それこそ」を連発して、仲間とつながっていたいのでしょう。
反射的に言ってしまう
それこそという口癖を、心理的や性格的なことは一切関係なく、ただ反射的に言ってしまう人もいます。口癖は無意識に口から出てしまう言葉。それは不安な時や自分の本心を隠したい時にも出てしまうものです。
繰り返し同じ言葉を使うと次第に慣れてきますので、言わないと会話が成立しないようにも感じるのでしょう。タイミングや会話の流れに関係なく「それこそ」を続けて言う人は、深い意味はないかもしれません。
口癖が気になる時の対処方法は?
それこそ、だから、でもなど、相手の口癖が一度耳につくとなかなか離れないものです。そんな時に自然と相手の言葉をかわす返し方や対処方法について見ていきましょう。
意見を丸ごと受け入れる
それこそという口癖を言うのは、心理的に相手に共感している意味がありますので、敵対心を持たずにそのまま意見を丸ごと受け入れておきましょう。
「そうだよね」と納得して、相手のアドバイスや意見を大切に心にしまう態度は、その場を丸く収めるポイントになります。とても積極的に自分の意見を伝える傾向もありますので、「それこそ」の次に会話の流れが急に変わってもうろたえないこと。
反論してしまうと、もっと会話がエスカレートする可能性があるので注意しましょう。
接続詞だと思い聞き流す
他人の口癖は場合によってとても気になりますが、そこで集中力をなくしてしまうと、大切な情報をキャッチできないかもしれません。そんな時は、単なる接続詞だと思って聞き流すこと。
「それこそ損じゃない」と彼女に怒られても、あまり感情的な面は意識せず、単なる意見として大げさに受け取らないように意識してください。
それこそで始まる会話は少し勢いを感じるので、相手を誤解しやすいデメリットがあります。口癖になっている人は、それがコミュニケーションのスタイルなのでしょう。
逆の意見を言ってみる
それこそと言われた時、普通に返すなら「そうだね」「わかるよ」と相手を受け入れる姿勢が安全。しかしあまりにも自分の意見を覆すような話し方で語ってくる人には、逆の意見で応戦してみましょう。
世の中にはネガティブな表現方法を好む人も少なくありませんので、自分の価値観を他人に押しつけるために理解しているように見せかけてくる人も。
後で嫌な思いをしないように、正直に感じたことを相手に伝えてくださいね。
自分の口癖を直したい時のコツ
思わず言ってしまう口癖は「でも」「だから」「あのさ」など、たくさんありますよね。連発すると会話にも影響するので、もし気になる場合は次の方法で口癖を直してみませんか。
ゆっくり会話する
口癖はコミュニケーションに苦手意識がある時や不安な時、頻繁に出てしまう場合があります。心理的にも落ち着かない状態なので、会話のスピードも速くなるはず。
口癖が気になる時はゆっくり言葉を選び、発言する前に一呼吸置いてみましょう。
意識する
口癖は心理状況が関係しているため、表面的に直そうと思っても無理な場合もあります。まずは自分の話し方を意識することが大切。意外と気づかない話し方の癖やスタイルがあるはずなので、録音してチェックしてみるのも方法でしょう。
まとめ
「それこそ」という口癖は、心理的に相手の意見に興味を持ち、しっかり理解してくれることがわかりますね。とてもよい人間関係や恋愛関係が築ける相手かもしれませんので、話し方を意識するよりも、相手が言いたい本質を掴んで人柄を判断してみましょう。
☆こちらの記事もチェックしてみてくださいね。