大音量で音楽を聴く人は、心理的なことが関係しています。音楽は趣味としても人気があり、通勤で毎日音楽アプリを使う人のように、生活の一部になることも。
そんな音楽ですが、好みの音量には個人差がありますので、他人に迷惑をかけないよう調整することがマナー。では大音量で音楽を聴く人は、心理的にどのような理由があるのでしょうか。
大音量で音楽を聴く人の深層心理にあること
イヤホンから漏れてくる音が大音量で周囲の人が巻き込まれる場面や、カーステレオで大音量の音楽を流す人など。なぜそのような聴き方になるのか、心理的に考えられる理由をご解説します。
ストレス発散したい
大音量で音楽を聴く人は、心理的にストレスを発散したい願望があります。内耳神経からの刺激により快適な感覚を与えることもあるといわれていますので、大音量の音楽を聴く人は体が自然と楽になりたいサインを感じているのかもしれません。
激しいリズムの音楽を大音量で聴いた後は、気分がすっきりすることも多いでしょう。
大音量のほうがよいジャンルだから
音楽のジャンルによっては、大音量にしたほうが音楽の質に合っていることがあります。そのため心理的に音楽をもっと楽しみたい気持ちがあるので、ジャンルに合わせた音量にしているのです。
たとえばロックやヒップホップなどの音楽は、静かな音量で聴くよりも大音量のほうがさらに迫力を感じますよね。逆に寝る前のヒーリング音楽は、かすかに聴こえるくらいでも音楽の目的は果たせているのです。
物のディテールにこだわる
音楽プロデューサーが出来上がった音楽を大音量で聴くのは、楽器の音や歌声、歌詞などをきちんと確認したいため。大音量で音楽を聴く人は、このようなディテールにこだわるところが心理的に関係しているのです。
洋服を買う時にも、ボタンのつけ方や生地の種類を確認するなど、少し心配性なところもあるかもしれません。音楽を大音量で聴いた時は、今まで発見できないことも見つかるので、宝探しのように好きな曲を確認したいのでしょう。
目立ちたい
どうしてそんなに大音量で音楽を流すのか、理解できない人がたまにいませんか。大音量で音楽を聴く人は、心理的に目立ちたい願望が強いためです。
街宣車が大きな音で宣伝するのと同じ。自分の存在を周囲に知らせたいためにボリュームを上げているだけ。たとえば洋楽の曲を大音量で車のスピーカーから流す人は、そんな自分がカッコいいと思っている可能性もあるでしょう。このタイプの人は、自分の存在感に対して常に不安を抱いていることが関係しています。
一人の世界に入りたい
大音量で音楽を聴く人は、心理的に外の世界と自分の世界を切り離したい気持ちがあります。仕事で嫌なことがあったり失恋したりした後、他人から距離を置いて一人になりたいことがありませんか。
そんな時に生活音や人の話し声をブロックして、自分の世界に浸るために大音量で音楽を聴く心理が働きます。
気に入らないことがある
強い音を出すのはその人の感情表現のひとつ。怒っている時やイライラしている時は机を叩くなど、音で自分の気持ちを周囲にアピールします。
その心理と同じで、大音量で音楽を聴く人は今気に入らない何かがあるのでしょう。彼女と口論になって、ヘッドフォンで音漏れするほど大音量で聴く彼氏のように、怒っているから放置してくれと言わんばかりですよね。
気づいていない場合も
大音量で音楽を聴くのは心理的なことが関係していますが、人によっては自分の音が周囲に迷惑になっていると自覚していない場合もあります。
たとえば、誰も自分のことなど意識していないだろうと油断する場合など。毎日大音量で音楽を聴いていると次第に耳も慣れてしまい、徐々に音量は大きくなるばかりです。
すると普通の音量が聞き取れないこともありますので、気になる時は耳鼻科でチェックしてもらいましょう。
いい曲を知ってもらいたい
大音量が迷惑になることはわかっていても、とてもいい曲で皆に知ってもらいたい時は、音量をいつもより大きく設定してしまいます。
大好きなバンドの新曲を応援してあげたい時など、ファンとしての心理が働きしっかりサポートしているのです。この場合は聴きたいからではなく、他の人に聴かせたいためといえますね。
自分のセンスを自慢
音楽の好みはそのセンスを表現する場合もあり、派手なセンスの人がクラシック音楽を好むなど、意外な人の一面は音楽を通じて発見することがありますよね。
大音量で音楽を聴くのは、心理的に自分のセンスを自慢したいため。トレンドに流行であることや、インディーズの音楽など、あまり知られていないジャンルで個性をアピールしています。
大音量で迷惑な人への対処策について
カーステレオ、隣人の音楽、イヤホンの音漏れなど、他人の音楽が耳につくととてもストレスを感じます。大音量が迷惑なのは、好きでない音楽を無理やり聴かされてしまうことや、音のせいで集中力が乱れるため。もしそのような迷惑行為があったら、次の方法で対処してみましょう。
隣人の場合
隣の人が夜遅くまで大音量で音楽を聴いていたら、周囲の人は心身共に負担がかかります。しかし隣人の場合は今後の付き合いもあるので、あまり大ごとにしたくないのが本音。
その場合ですが、マンションなどの賃貸物件なら管理会社や大家さんに連絡をして注意してもらう方法がオススメです。もし一戸建ての場合は、お住まいの地域の自治会に相談することもできます。
警察に通報する
大音量で音楽を聴く人は、イメージ的に攻撃的な印象を与えますよね。注意したら逆切れされる可能性もあるので、直接は言いにくい場面です。
もし度を越えた大音量や深夜など、マナーを守らない場合は警察に通報することも手段のひとつ。騒音が原因でトラブルになることはよくありますので、警察に仲介してもらうほうが安心です。
ただし警察からできることは本人に注意をすることくらいなので、改善されない時は何度も警察に報告して対処してもらいましょう。
自治体に相談する
生活音の音に関する法律はないものの、自治体ごとに規制や条例がありますので、お住まいの自治体に相談してみましょう。その際は、どのような行為が規制に反しているか確認しておくと相談しやすくなります。
自治体から勧告されても従わない人は罰則がありますが、地域によっては条例がない場合もあるのでご注意ください。相談する際に実際の音量などをスマホビデオで録画しておくなど、記録があると有利になります。
丁寧に注意する
他人に迷惑行為を注意したために、逆に自分が被害を受けることがあります。しかしどうしても耐えられない場面は、第三者を介して注意してもらう余裕がない場合も。
その際は相手も納得できるよう、大音量が迷惑になる理由を伝え丁寧に注意してくださいね。「今具合が悪いので、申し訳ありませんが音量を少し下げていただいてもよろしいでしょうか」「ビデオミーティングがあるので…」と理由づけして注意するのもよいかもしれません。
まとめ
大音量で音楽を聴く心理は、思いきり自分の思いを音楽にしてアピールしたいのかもしれません。音楽はリラックスやストレス発散作用など、心理的に与えるメリットがたくさんあります。
音楽本来の魅力を楽しむためにも、他人のことを考えてじっくり鑑賞してみましょう。逆の立場になった時、興味がない音楽を無理やり聴かされるのは決して楽しいことではありません。思いやりやマナーは、自分の価値を高める要素になるはずです。
☆こちらの記事も読んでみてくださいね。