本を捨てられない心理は、読書家の人にとっては納得のいく内容かもしれません。子供の頃に読んだ絵本から、つい最近読み終わった小説まで、きちんと保管している人もいるでしょう。
どんどん増えていく本。捨てるべきか残すか、本好きの人なら必ずぶつかる壁ですよね。人それぞれ自分にとって「大切」に思うものがあります。
中にはなぜ保管し続けるのか、周囲が理解しづらいと感じるものが含まれていることもあるでしょう。本は一度読んでしまえば終わりになるはずが、なぜか捨てられない心理が働く特別なものです。
では本を捨てられない心理と、断捨離するコツについてご解説していきますね。
本を捨てられない心理はなぜか?
本棚がいっぱいで、衣装ケースや段ボール箱に詰め込んで、あちこちに保管している人もいます。いつか処分しようと思っても、なかなか手がつけられない本。捨てられない心理背景について、考えられる理由をご紹介しましょう。
また読むかもしれないため
天井近くまで高く積み上げられた、さまざまな本や雑誌。他人から見たらなぜこんな古い本まで大切に保管しているのか、不思議に思うかもしれません。
本を捨てられない心理は、読み終わった本もまた読み返す可能性があるため。感動した作品はいつかチャンスがあれば、また読み返したいと思いますよね。
しかし実際は、一度読んだ本をまた探して読み返すことは稀で、違う本を買う場合が多いでしょう。洋服と同じでしばらく着ないものでも、いつか着るかもしれない可能性を残しているのです。
思い入れがある
好きな本には、色々な気持ちや思い入れがありますよね。たとえば大切な人からプレゼントされたものや、好きな人に勧められた小説など。
また本を読んで自分の人生が変わったような場合も、とても特別な存在になっています。このように感情移入している本は、読んで終わりにはなりません。
宝物のようにいつまでも保管して、その本を見るたびにその時の自分を思い出すのです。本を捨てられない心理は物理的な内容でなく、その本に対する熱い気持ちがあるためでしょう。
好きな作家だから
「好きな作家だから」というだけで二度と読まない本を、捨てられずに保管しているケースがあります。新作が出ると必ず買ってしまう作家の本は、どれも自分好みの内容で満足できるでしょう。
本は場所をとるもので、読書好きは限られた空間がどんどん狭くなる要因です。書斎と呼ばれる専用の部屋を持っている人は少ないので、家中あちこちに本が収納されています。
その理由は、ただ好きな作家だからというこだわりのため。整理したい気持ちがあってもこだわりを捨てないと、実際に重い腰を上げるのは大変でしょう。
読み終わっていない
一冊の本を読み終わるには時間がかかります。通勤時間を利用して毎日読書する人や、のめり込むほど楽しい作品ならあっという間に完読できる人など。
しかし中には途中で挫折する本もありますので、その場合は再度チャレンジするために本を捨てられない心理になります。やり残したことがあると、気分的に何か引っかかるものがありますよね。
最初の数ページだけで興味を失くした小説。諦めた自分が嫌でなんとか達成したいと思うため、処分できない場合もあるでしょう。
執着心
本を捨てられない心理は、執着心があるためです。これは本に限らず洋服や雑貨、食べ物やアクセサリーなど、色々なものに共通する点。
自分が買ったものやプレゼントされたものなど、それぞれに捨てられない理由があります。執着心は、自分でも理由がはっきりとわからない場合がよくあり、意地を張って処分したくない状況になるケースも。
本に執着心がある人は、無限に集め続けることになります。しかしこれは実際には難しいことなので、いつか自分の執着心に気づき整理整頓する日がやってくるでしょう。
見栄がある
シリーズものや百科事典など、本棚にずらっと並んでいるものはインテリアのようなインパクトを受ける場合があります。本を捨てられない心理は、見栄っぱりの性格が関係しているケースがあり、自分のためでなく他人にアピールしたい何かがあるのです。
本のタイトルやジャンルを見ると、その人が興味を持っているものがなんとなく想像できますよね。見栄がある人は読んだ経験がない本でも、自分がカッコよく見えるもの、知的に見える本などを意識して収納しています。
お金以上の価値がある
本を捨てらない心理は物質的な価値でなく、本から受けた感動や身につけた知識など、お金以上の価値があると思うためです。
もちろん高いお金を払って揃えた百科事典シリーズは、サッと捨てる気分にはならないでしょう。本は値段以上に意味があり、自分の中で吸収したものはいつまでも大切に、形として残しておきたくなります。
断捨離に向けて心の準備をしよう
本を捨てられない心理になるのは、誰にでも理解できる部分がありますよね。雑誌ならまだしも、ハードカバーの本をゴミ箱に入れるのはかなりの勇気が必要に。そんな場合に考えたい本の断捨離は、まず心の準備から始めてみませんか。
本を捨てないメリットとデメリットについて
例えば広大なスペースが家にあり、本をきちんと保管できる環境があるとしましょう。読んだ本を全て収納しておくのは、自分の軌跡を知ることができるメリットがあります。
過去を振り返りなぜこの本に感動したか、読みたくなったのかその時の自分と向き合えるもの。しかし現実は、本を収納するスペースが充分にある家は少なく、いつの間にかホコリをかぶってしまうでしょう。
読まない本を溜め込んでおくと湿気を吸い、カビなどの発生源になる可能性があるので、大切にとっておいてもデメリットになるかもしれません。
感動を他の人とシェアしよう
好きな小説や感動した本は、いつまでもそばに置いておきたいですよね。また読み返すチャンスが来るかもしれないという理由は、本を捨てられない心理が働く原動力になっているでしょう。
しかし実際に同じ本を最初から読み返すことは少なく、宝の持ち腐れになっている場合もあります。「捨てる」と考えると抵抗になりますが、感動を他の人と共有すると思えば、古本屋などに気持ちよく持っていけます。
手放せない大切な本。しかしその1冊で、自分以外の誰かの人生を変えられるかもしれないのです。
プレッシャーから解放されよう
本を捨てられない心理になるのは、購入しても読まずに積み上げたままの「積読本」があるためです。時間があったらいつか読もうというのは、実は言い訳。
衝動買いしてしまい、読まずに終わる可能性のほうが高いでしょう。しかしこのような積読本が生活の中にあると、いつか読まなければならないプレッシャーがかかってきます。
本を見るたびに感じる不愉快な気持ち。ビジュアル的にもメンタル的にも、圧迫感になるだけなのです。
衝動買いをしなくなる
山積みになった本を整理整頓すると、読まなかった本や気に入らなかった本など、色々なものが見つかるはず。なぜこの小説を買ったのだろう?と、衝動買いした自分を不思議に思うかもしれません。
仕事の移動途中、立ち寄った駅前の書店。時間つぶしのためにふらっと入ったつもりが「トップ10」などのランキングコーナーで、つい興味を持ってしまうケースがあります。普段全く読書しない人ですら、思わず買ってしまう瞬間ですね。
まとめ
断捨離は、こだわりや物欲を見直すチャンスになります。本は読むことにより、すでに自分の中で価値となって残っているもの。思い切って処分すると、自分にとって本とは何かを再発見するよい機会になります。
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