親のせいにする心理は、小さい頃から知らないうちに習慣になっているかもしれません。友人が少ないのは遊ばせてくれなかった親のせい、勉強嫌いになったのは親のせいなど。
思い当たることは、きっと誰しもあるでしょう。このような心理になる人は、周囲も付き合うのが大変です。そこで親のせいにする心理について、理由と改善するコツについてご解説していきますね。
親のせいにする心理はなぜか
親のせいにする心理は、共通して他の人に責任をなすりつける傾向があります。深層心理に隠されている内容について、詳しくご説明していきましょう。
依存心が強すぎる
親のせいにする心理は、依存心が強い性格の表れです。自分ではできないことや失敗を人のせいにして、なんとかしてもらおうと思っているため。
依存心が強いと、いつまで経っても自分の力で何かをやり遂げることができませんので、親を頼りにしてしまうでしょう。
しかしそんなタイプの人は、自分の依存心の強さに気がつかず、周囲を頼ってしまうこと自体を親のせいだと考えています。悪循環が続き、いつまでも誰かを頼りにして生活してしまうでしょう。
強く見せたい
親のせいにする心理は、弱い自分を隠しているためです。他者から攻撃されるのが怖いので、強い自分を最初にアピールしています。
人のせいにするタイプは過ちを認めたくないので、自分から先に相手を攻撃してくるケースがありますよね。逆ギレしやすいタイプは、親のせいにする心理があるといえるかもしれません。
子供の頃に親に厳しく怒られた経験がある人は、怒られないように強い印象をアピールするようになります。結果的に弱さを隠すために、親のせいにする心理になってしまうのでしょう。
視野が狭い
自分の失敗を素直に認められない人は、視野が狭い傾向にあります。物ごとの全体像を見ないために、すぐに失敗してしまいます。
親がなぜ自分を注意してくるのか、相手の気持ちを考えず、怒られる自分のことしか頭にありません。
すると失敗の原因や注意される本質を見抜けないため、いつまでも学べないのです。視野が狭いと、自分を中心に物ごとを判断するようになりますので、周囲との温度差もできやすくなるでしょう。
付き合いにくい人だと思われ、周囲が距離を置いてしまうと、そこでもまた人のせいにしてしまいます。
プライドが高い
親のせいにする心理は、プライドが高いのが考えられます。自分はいい子だと自信を持っていると、失敗した時に親のせいにしたくなるのです。
そのまま大人に育った人は、必然的に誰かのせいにする習慣が身についているため、間違いを認めることはないでしょう。
またプライドが高い人は、逆に自信のなさを隠している意味もあります。周囲の評価を気にするため、常に自分が「できる人」でないと不安を感じてしまいます。期待した評価がされないと、そんな人間に育てた親が悪いと思うのでしょう。
親離れしていない
親のせいにする心理の基礎は、まだ親離れしていないためです。子供の頃から過保護に育てられた人は、なんでも親にお願いすればやってもらえる状態。
困った状況になった時、一人で考えて対処する機会がないため、いつも誰かを頼るようになります。
とくに親の存在は、何歳になっても甘えの対象になっていますので、自立できずに社会生活で苦労する場面があるかもしれません。
親離れは成長の過程で自然と起こるものですが、どちらにも依存心があると、上手くプロセスできない場合があるでしょう。
ネガティブな性格
親がネガティブ思考な家庭で育つと、自然と子供にもそのような思考パターンが身についてしまいます。
誰かを頼る癖がついてしまうのは、育った環境が影響するもの。とくに考え方や思考パターンは人に教わるものではありませんが、周囲の人から影響を受けやすいものなので、家族の存在はとても重要でしょう。
親がいつも人の悪口を言ったり、マイナス思考で生活していたりすると、子供は人のせいにする性格になるかもしれません。
親のせいにせず生活するために始めること
いつまでも親は、頼り続けていてよいものではありません。親のせいにする心理は、心のどこかで頼っている意味があるでしょう。自己責任を負うように、これからの生活で心がけたいことをご説明していきますね。
間違いを認める
親のせいにする心理を改善するためには、失敗を認めるのが最初のステップになります。自分の過ちを親のせいにした時、本当は心の中が罪悪感でいっぱいになっていませんか。
この罪悪感がいつまでも残ると、徐々に自信喪失につながってしまい、自分の意思では何もできなくなります。
罪悪感を消すためには、自分の失敗を認めましょう。もし悪いことをしたら、素直に謝るのです。
この作業ができないのは、頭の中で自分は悪くないと思い込んでいるため。この思い込みこそが、自己責任をとれない原因になっています。
いつも親のせいにする人が、素直に非を認めるようになるのは簡単ではありませんが、些細な失敗から徐々に練習してみましょう。
あいまいな表現をやめる
親のせいにする人は自分の弱さを認めたくないために、あいまいな表現をすることがよくあります。
「とりあえずは…」などというその場から逃げるような態度では、物ごとに本気で打ち込むことはできません。
白黒をはっきりとさせる習慣を作り、間違いなのか正解なのか、きちんと判断できるように練習してみましょう。
親がなんでもやってくれる人は、大人になっても自分で責任を負うのが苦手。肝心な場面であいまいな表現をして、責任から逃れてしまうケースがよくありますので、態度だけでなく言葉遣いにも注意するとよいでしょう。
日記をつけよう
親のせいにする心理は、自分で気づかないところでよくあるはず。相手が親でなくても友人や会社の同僚など、同じように相手のせいにする瞬間が色々とあるでしょう。
このような自分の生活を振り返るのが、改善するきっかけになるといえます。一日の出来事やマイナス思考になったことを、日記に書き綴ってみませんか。
なぜそう思ったのか、どう対処したのか。あらゆる場面での、自分の行動を記録してください。
文字にして表現すると、客観的に自分のことが見えるようになりますので、改善ポイントが見つかるでしょう。
失敗を怖がらない
親のせいにする心理は、失敗を怖がってしまうのが原因です。人に怒られるのが怖い、恥ずかしい、不安など。
決してよい気持ちになるものではありませんが、逆に怒られて自分が得るものを前向きに受け止めればよいのです。
なんでも誰かのせいにする人は失敗を恐れないこと、もしくはなるべく失敗しないようにすること。
たとえば仕事を頼まれた時に、きちんとできるかどうか不安になる場合がありますよね。そこでマイナス思考が出てしまうと、結果的に物ごとは上手くいきません。
失敗しても大丈夫だ、自分ならできると自信をつけると、上手く物ごとが展開するようになります。
完璧な人間にならなくてもよい
失敗しない人は、世の中に存在していません。親のせいにする心理をなくしたい時は、完璧な人間になるのをやめてみませんか。
肩の力を抜き、周囲の人と同じように失敗を繰り返して、成長していくのが大切なのです。完璧よりも少し物足りないくらいの人が、人間らしさを感じられますね。
まとめ
社会生活であらゆる内容を学び、色々な人と付き合うことで自分が成長していきます。その段階で親のせいにする心理もなくなり、自己責任を負う人になれるはずでしょう。
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