萎縮する人は心理的な原因を考えると、対策が見つかりやすくなるでしょう。ちょっとしたことでも不安や恐れを感じてしまう人は、本来の自分らしさをアピールする以前に、その場に慣れるだけでもひと苦労かもしれません。
世の中には自分よりも立場が上の人、性格が強い人など、色々な存在がありますよね。頻繁に他人に対して萎縮してしまう自分が嫌に感じる時は、冷静に対処できるよう、心理的特徴について理解しておきましょう。
萎縮する人の心理的特徴
過度に萎縮してしまう人は、その時にどういった気持ちになっているのか、心理的特徴について考えられる理由を早速見ていきましょう。
落ち込みやすい
萎縮する人は心理的に落ち込みやすい部分があり、物ごとを悲観的に捉える傾向にあります。ミスをするとしばらく引きずってしまい、なかなか立ち直れないタイプ。
上司に叱られることも多く、次第に怒られる自分に慣れてしまう人もいるでしょう。落ち込みやすいのは、思い描くもののレベルが高すぎるのも原因かもしれません。
そのため挫折するたびに、できないことばかりフォーカスしてしまい、自分に対するダメ出しばかりになってしまうのです。
自信がない
萎縮する人は心理的に自分に自信がないので、他人から少し強くアプローチされるだけで、自分の弱みを握られたようで不安になってしまいます。
自信があれば、高圧的な態度の人にもやり返すことができるはずなのですが、自分の考えや発言に自信がないため、つい萎縮してしまうのです。
このタイプは仕事や頼みごとをつい引き受けてしまう傾向にあり、ストレスのうえにさらにストレスが重なり、心労が多くなるでしょう。
消極的な性格
人間の性格は、社会生活を営みながら変えていく部分がある反面、根本的な部分はなかなか変えることができません。消極的な性格は、萎縮する人の心理に共通する点で、人前で自己アピールをするのが苦手に感じるのです。
思ったことをはっきり言う機会が少ないため、他人から意見を求められるととても焦ってしまうでしょう。消極的であると、目立ったトラブルに巻き込まれないメリットはあるものの、他人に流されやすくなり存在感が薄くなるデメリットもあります。
平和主義者
「さっき頼んだ書類、まだ終わってないの?」など、先輩に少し強く言われると萎縮してしまう人。言い返したいことや事情もあるのに、萎縮する人は心理的に平和を求めるため、自分一人で我慢してしまうのです。
ここで言い返したら、事態が悪化しそう…という場面。萎縮する人は我慢強いことも特徴で、嫌なことは全て自分の中に溜め込んでしまいます。
争いごとを嫌う性格の人は、とても穏やかで周囲にも好感を与える反面、どっちつかずの態度が周りにも不安を与える可能性があります。
感情表現が苦手
萎縮する人は、自分の感情を表に出すことに苦手意識があります。自分の思いや考え方は、よほど信頼できる人でないと共有できないタイプ。何を考えているのかわからない人にも見られているでしょう。
とくに怒ったり泣いたりするネガティブな感情表現は、最後まで隠し通します。そのため高圧的な人がいると、嫌でも笑顔で本心を隠して接するでしょう。
その繰り返しは徐々に自信喪失にもつながり、自分の弱点になっているかもしれません。
萎縮する態度について
萎縮するのは悪いことではありませんが、自分の気持ちを抑えたままの対人関係が続くと、負担やストレスにつながることもあるので注意が必要です。では萎縮するとはどのような態度なのか、よくあるパターンを見ていきましょう。
言い返せない
自分は萎縮することなどないと余裕を持っている人でも、ただ気づいていないだけで、日常生活では萎縮する場面をいくつも体験しているかもしれません。
たとえば言いたいことがあっても相手に言い返せない時は、萎縮しているサインといえます。その理由は相手が自分よりも目上の人、もしくは自分のアクションのせいで、相手の態度がさらにエスカレートしそうで不安に感じるため。
急に縮こまった態度になり、モヤモヤした気持ちのままその場を離れてしまいます。
へりくだっている
萎縮した態度とはとてもへりくだった姿勢で、自分を低く見るようなことを言い、自分の立場を相手に理解してもらうような場面です。
上司に仕事のミスを指摘された時に「いつも仕事ができずすみません」「こんな大役は私には無理です」など、相手と自分の力量が違うことを自らアピールしているのです。
へりくだることは相手の機嫌をとる意味もあり、萎縮する人は他人とぶつからないよう、常に神経を使っているともいえますね。
すぐ謝る
萎縮する人はなぜ自分が不利な立場にいるのか、原因を理解する前にすぐに謝ってしまいます。それが一番簡単な解決方法であることを知っているため、自分が我慢さえすればそれでいいと思っているのです。
先に謝ってしまう態度は、弱い立場にも見られやすく、友人や仕事仲間との関係でも不利になってしまうかもしれません。
相手に恐れを抱く
萎縮する人は、自分よりも積極的な人や声が大きい人などに恐れを抱くため、言いたいことがあっても言えなくなってしまいます。
そのため仕事ではスムーズに進められないこともありますので、周りと温度差が出てしまうこともあるかもしれません。過去に人間関係で辛い経験をすると、コミュニケーションに消極的になってしまうことも考えられます。
頭ごなしに叱る人などは、とくに苦手なタイプ。落ち込んで何も手がつけられなくなっています。
萎縮する自分を克服するには?
萎縮する自分を克服すると、もっと人付き合いが楽になります。誰とでも気軽に自分らしく接するためには、次のポイントを意識して、自分を改革しながら生活してみましょう。
自分の思いを無視しない
萎縮する人は、恋愛面でも相手の気持ちを考えすぎて、自分が不利になってしまうことがあります。普段から我慢することに慣れてしまっているので、自分の思いや考えをもっと素直に受け入れてみましょう。
たとえばいいなと思った人がいたら、相手に好かれるかどうか不安になって、気持ちを抑え込む前に「好き」「気になる」という感情をストレートに汲んでください。
萎縮する人が本当に苦手としている部分は、自分自身を快く受け止めることかもしれません。
大きな声で話す
小さな声で発言した時に「何か言った?」と強い態度で言われると、萎縮しやすい人はもう言葉が出せなくなります。これからはきちんと自分の存在感を知ってもらうためにも、大きな声を意識してみましょう。
挨拶、返事、自己紹介など、声を大きく出すととても自信がある人に見えるでしょう。
自分をもっと評価しよう
萎縮する自分がいることは、隠さず自覚しましょう。誰でも高圧的な人に対して、不安や不快な気持ちを抱くのは当然です。それは自分のせいではなく、わざと他人を萎縮させようとする人がいるため。
自分よりも強い立場の人ばかりに出くわすと、自分が小さく見えてしまいますよね。弱点があるのは仕方ありませんが、それ以上に自分の強みもあるはずです。もっと自分を評価して、他人の視線を少しだけ無視してみませんか。
まとめ
萎縮しやすい人は、心理的に優しさや思いやりがあるためで、相手に心地よく過ごしてもらうために自分がひたすら我慢しています。
それは魅力でもありますし、改善できる点もあるため、プレッシャーをかけずに自分だけのこだわりや譲れないものを見つけてみましょう。
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