
悪い口コミを書く人の心理については、自分とは感覚が違う…と思うと理解しづらく感じてしまいますよね。
でも実際には、表面では分からない思いを抱えている可能性もあるのです。では今回は、悪い口コミを書く人の心理について詳しくお伝えしていきますので、今後の接し方に役立ててみてください。
悪い口コミを書く人の心理
悪い口コミを書く人の心理は、単なる不満の発散だけでなく、問題解決、承認欲求、正義感など、いくつかの複雑な動機によるものでしょう。では、まずはこちらの内容から詳しく見ていきましょう。
「コストに見合わない」という怒り
支払った金額(時間、労力も含む)に対して、得られた商品やサービスの質があまりにも低かった時、「騙された」「損をした」という強い不満や怒りを感じます。この怒りを表明することで、企業への抗議としたいと考えるのでしょう。
企業への改善要求
単なるクレームではなく、「このままでは他の人も被害に遭う」「企業はこれを改善すべきだ」という目的を持って意見を述べている人もいます。企業や店舗側に問題を認識させ、対応させることを期待しているのでしょう。
自分の意見を認めてほしい
自分の感じた不満が正当であると、他者に共感・承認されることを求めています。口コミを通じて「私もそう思った」という共感コメントを得ることで、自己肯定感を満たそうとしているのでしょう。
「情報通」としての優越感
他の人が気づかなかった問題点やサービスの裏側を暴露することで、「私はその商品・サービスを深く理解している」「私は賢い消費者だ」という優越感や優位性を感じたいという心理が働きます。情報通であることをアピールしたいという心理もあるでしょう。
「被害を未然に防ぎたい」という正義感
自分が経験した不満な点を正直に伝えることで、これから利用しようとしている他の消費者に注意喚起したいと思う場合も。同じ失敗をさせたくないという強い使命感や正義感を持っています。
「正直さ」への価値観
レビューサイトや口コミサイトが「正直な意見を投稿する場」であるという規範を強く意識している人もいます。
このためよい点だけでなく悪い点も明確に伝えることが、そのコミュニティに対する義務だと感じているのです。
直接言えない不満の発散
店員や企業担当者に直接文句を言うのは気が引ける、あるいは勇気がないという人が、匿名性の傘の下で安全に不満を発散しようとします。
思いきって正直な意見を書き込むことができるので、ストレス解消につながっている場合もあるでしょう。
感情の増幅
文字だけのコミュニケーションでは、怒りや不満といったネガティブな感情が増幅されやすく、結果として感情的で攻撃的な文章になりがちです。
このため行き過ぎた表現をしてしまい、他者にマイナスなイメージを与えてしまう場合もあるでしょう。
競合他社による妨害あるいは金銭・サービス要求
競合企業や関連業者が、意図的に評判を落とすために組織的に低い評価や悪評を投稿するケースです。
あるいは、プロのクレーマーが、低評価をつけることで企業から割引や無料サービス、返金などの特別な対応を引き出そうと意図している場合もあるでしょう。
悪い口コミを書く人の性格や特徴
悪い口コミを書く人の性格や特徴は、心理的な動機と深く結びついています。特に「自己愛の強さ」「完璧主義」「不満耐性の低さ」などの傾向が見られるでしょう。では、こちらの内容について詳しくお伝えしていきましょう。
承認欲求と自己愛が強い
「自分が正しい」という信念が強い人もいます。自分の判断や期待が絶対であると考え、それが裏切られた際に強い怒りを覚えるのでしょう。自分の意見が公に認められること(共感されること)で満足するタイプです。
優位性を示したい
他の人が見逃した欠点を見つけ、それを指摘することで「自分は情報通だ」「賢い消費者だ」という優越感や優位性を感じたがります。これにより、日頃のストレスが解消されるという場合もあるでしょう。
理想と現実のギャップに耐えられない
サービスや商品に対して過度に高い期待を抱いており、少しでも不備や欠点があると、その「期待の裏切り」に対して強い不満を感じます。
このため細部にこだわってしまう場面もあるでしょう。全体的に満足していても、小さなミスや不備(店員の態度、包装のズレ、わずかな待機時間など)に固執し、それを許容できない性格です。
感情のコントロールが苦手
不満や怒りといったネガティブな感情を適切に処理できず、すぐにそれを発散しようとします。匿名性の高いネット上では、その感情がより攻撃的になりやすいでしょう。
自己中心的な視点
自己中心的な性格の人も、悪い口コミを書く人の心理になりやすいでしょう。企業側や店員側の状況(繁忙期、人員不足など)を考慮せず、「自分自身が受けた不利益」のみを重視する傾向があります。
主張が強く直接的な対立を避ける
対面での交渉が苦手な人もいます。直接店員や企業担当者にクレームを言う勇気がない、または交渉が面倒だと感じる人も多いでしょう。このため匿名性の高い口コミという安全な場所で、強い意見を表明します。
「正義感」を盾にする
個人的な不満ではなく、「他の消費者も被害に遭わないように」といった利他的な理由を掲げて口コミを書くことで、自分の行動を正当化しようとする人もいます。この行為は、ある種「正義感」を盾にしていると捉えることもできるでしょう。
時間に余裕がある
暇な時間を利用して、詳細な体験レポートや批判文を長文で書き上げる傾向があります。もしくは、金銭的にシビアな人もいるでしょう。
支払った費用に少しでも納得がいかないと、コストパフォーマンスの悪さを強く主張し、返金や割引といった金銭的な補償を強く求める傾向があります。
悪い口コミを書く人への理想的な接し方
悪い口コミを書く人への理想的な接し方は、感情的にならず、問題解決と誠意の提示に集中することです。では、こちらの内容について詳しくお伝えしていきましょう。
冷静に受け止める
口コミを発見したら、まずは感情的な批判と受け止めず、「改善点」として冷静に受け止めます。
口コミを発見したら、できるだけ早く(24時間以内が理想)返信しましょう。ただし、腹立たしい内容であっても、決して感情的な言葉を使わず、冷静で丁寧な言葉遣いを徹底することが重要です。
「感謝」と「謝罪」を伝える
まずは「貴重なご意見ありがとうございます」と意見を寄せてくれたことへの感謝を伝えます。次に「ご期待に沿えず、不快な思いをさせてしまい、心よりお詫び申し上げます」と不満を与えた事実に対して謝罪します。
「当社の非を認める」のではなく、「不快な思いをさせたこと」に対して謝罪するというトーンが重要でしょう。
公開の場で詳細に言及しない
口コミの返信で、個別の具体的な問題(返金手続き、担当者の名前など)に深く言及しないようにしましょう。
詳細なやりとりを公開の場で行うと、話がこじれたり、個人情報が漏れたりするリスクがあります。
この点に配慮したうえで、問題解決の意思を明示するようにしたいですね。「ご指摘の点については、真摯に受け止め、早急に事実確認と改善を進めます」と具体的な行動を起こす意思を伝えましょう。
個別連絡手段を提示して誘導する
口コミの返信の最後に、具体的な連絡先(専用のメールアドレスや電話番号)を記載し、「詳しい状況をお伺いしたく、大変恐縮ですが、こちらまでご連絡いただけますでしょうか」と個別対応に誘導します。
個別対応により、相手の真の不満点や要求を正確に把握し、対応をクローズドな環境に移行させられる可能性があるでしょう。
実際に改善を行う
口コミで指摘された問題点(店員の態度、ウェブサイトの誤表記、商品の欠陥など)が正当であれば、迅速に改善策を実行します。この際には、誠意を持って対応するようにしましょう。
改善後の状況を公開の場で報告する(任意)
数週間後などに、その口コミへの返信を編集するか、あるいは別の場所で「先日ご指摘いただきました〇〇の件につきまして、現在は△△のように改善いたしました」と改善の進捗や結果を報告します。
この対応は、口コミを書いた本人だけでなく、それを見ている全ての潜在顧客に対して「この企業は顧客の声に真摯に向き合う」という信頼感を与えることになり、マイナス評価をプラスに転じさせるでしょう。
悪い口コミを書く人の心理を知ってビジネスで役立てよう!
悪い口コミを書く人の心理を理解すると、ビジネスでも役立てることができます。このうえで、どう対応をすればよいのかを決めていく必要があるでしょう。
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