空元気の心理には、複雑な思いが隠されている場合がよくあります。明るく楽しそうに振る舞っている人でも、実は空元気であると気づく場面もあるでしょう。
そんな時、深層心理を知っていたら対応しやすくなることは多いです。では今回は、空元気の心理になりやすい人の特徴や適切な接し方について詳しくお伝えしていきましょう。
空元気の心理になる理由
空元気の心理になる人は、様々な思いを抱えています。では、なぜ明るく元気な自分を演じるのか、その理由について詳しく見ていきましょう。
周囲に気を遣っている
空元気の心理になるのは、周囲の人に配慮しているからです。辛い出来事があった時でも、落ち込んだ素振りを見せると周りの人に迷惑をかけてしまうため、無理に明るく振る舞います。
周囲の調和を保つために自分を犠牲にしていると考えられ、いつしか自分の気持ちを見失ってしまうこともあるかもしれません。例えば職場にいる時に暗い表情でいると、周囲の人が不快感を覚えたり心配したりする可能性も。周りまで不幸にさせたくないと思い、空元気の心理になる人もいます。
弱さを見せたくない
弱さを見せることを躊躇し、空元気の心理になる人もいるでしょう。これには「常に完璧な自分でいたい」という強い願望が関係していると考えられます。
目上の人からは一目置かれ、同僚や目下の人からは憧れられるような自分を理想としています。弱さを見せることで、理想の自分から遠ざかってしまうように思うので断固として拒否する人も。
また、弱さを見せると周囲から見下されたり利用されたりするリスクがあると感じ、常に隙のない状態を維持しようとする人もいるでしょう。
期待に応えたい
真面目で誠実な人は、周囲からの期待に応えるために自分の気持ちを抑え込んでしまうことがあります。「頼られたい」「仕事を任せてほしい」という責任感から、ネガティブな感情を一人で抱え込んでしまう場合もあるでしょう。
本当は自分のことだけで手一杯でも、周囲の人の力になりたい気持ちが強いため、空元気の心理になる人も。辛い出来事があっても「大丈夫だよ」と笑顔を見せ、同僚の仕事を手伝ってあげたり相談に乗ってあげたりします。
本当の気持ちから目を背けている
忙しく余裕のない日々を送っていると、自分の本当の気持ちがわからなくなってしまうことはあります。落ち込んでいる暇がないほど多忙な暮らしの中で、無意識のうちに空元気の心理になる場合もあるでしょう。
普段通りテキパキと仕事をこなし、他人主体で行動していると、自分を労わってあげる時間がないことも。そして、いつも近くで見守ってくれている人から「元気がなさそうに見える」「本当は辛いんじゃないの?」と優しく声をかけられ、ようやく素直になれるという場合もあります。
空元気の心理になりやすい人の特徴
空元気の心理になることが多い人には、いくつかの特徴があることが考えられます。こちらについても詳しくお伝えしていきましょう。
責任感が強い
空元気の心理になりやすい人は、責任感が強いことが特徴です。「落ち込んでいる場合ではない」「自分がしっかりしなければ」と奮起し、いつも通りテキパキと行動しますが、帰宅してから疲れがどっと出てしまう場合も。
真面目な人は、一人になった時や信頼できる人と二人きりになった時、ようやく自分の本音に気づくケースもよくあります。辛い時は決して無理をせず、疲れた心身を労わってあげるようにしましょう。
サービス精神旺盛
他者を楽しませたい、周囲を明るい雰囲気にしたいと思っている人は、空元気の心理になりやすいでしょう。ネガティブな発言やどんよりしたオーラで、周囲の人を暗い気持ちにさせるのをとても嫌うタイプです。
とにかくポジティブでいることに重きを置いていますので、嫌な出来事があっても周りを笑顔にするために行動するでしょう。時には自虐ネタや失敗談で他者を笑わせようとしますが、自分でも気づかないうちに心が傷ついている場合もあるのです。
感情表現が苦手
ネガティブな感情を表現するのが苦手なので、ついごまかしてしまうという人もいます。平和主義で穏やかな性格の人は、「嫌い」「腹が立つ」といった言葉を口にすることに抵抗を覚える場合が多いでしょう。
自分が口にするのを避けたがる他、誰かが口にしているのを聞くのも苦手としているのが、このタイプの人の特徴です。元々大人しく感情表現が苦手な人は、嫌な気持ちになっている時ほど笑顔で他者に嫌われまいとします。
過去に辛い経験をした
空元気の心理になる人は、過去に辛い経験をした可能性もあるでしょう。以前、信頼できる人に弱さを見せた時、否定されたり無視されたりして深く傷ついたという場合もあります。
このため二度と同じような思いはしたくないと考え、メンタルが強く余裕のある自分を演じるようにしている人も。そうすれば誰からも弱みにつけ入られることはなく、自分の心を守れると考える人もいるでしょう。
空元気の心理になった時の対処法
ポジティブ思考に切り替えて精一杯明るく振る舞うのは決して悪いことではありませんが、空元気を続けていると辛くなってしまうものです。では、空元気の心理になった時にはどのように対処すればよいのでしょうか。
自分の心に問いかけてみる
空元気の心理になった時は、自分自身の心と向き合うことが大切です。今どのような状態なのか、どうしたいと思っているのか、優しく問いかけてみましょう。
他人に何かをしてあげる、何かをするべきだという考え方は、自分本位にはなっていないもの。空元気になっていると気づいた時は、自分のことを大切に考えてあげる必要があります。そのためにまずは心の中をクリアにしてみましょう。
素直な気持ちを受け入れる
自分がどうしたいのかが少しずつ見えてきたら、次はその気持ちを受け入れるようにしましょう。中には、ネガティブな感情を抱くのは悪いことだと思っている人もいますよね。
しかし「好き」も「嫌い」も、「嬉しい」も「辛い」も、どれも素直な感情であり大切なものです。抑え込んだり否定したりするのではなく、受け入れて大切にしてあげるようにしましょう。
心身を休める
空元気の心理になった時は、心身を労わってあげるようにしましょう。明るく元気に振る舞いたい自分がいる一方で、疲れていたり落ち込んでいたりする自分もいることを認める必要があります。
そのうえで、心の赴くままに行動してみることで、穏やかな気持ちになれる可能性があるでしょう。例えば、好きな音楽を聴いたり映画を観たりする方法があります。また、浴室や寝室で好きなアロマを焚いてリラックスするのもよいでしょう。
信頼できる人と話をする
自分一人で問題を解決しようとせずに、身近にいる人に相談するのもよい方法です。家族や恋人、友人など、信頼できる人に素直な気持ちを打ち明けてみると、自然と心が楽になる場合もあるでしょう。
そして日頃から一緒にいて自分のことを理解してくれている人なら、適切な方法で寄り添ってくれたり、的確なアドバイスをくれたりすることも期待できます。
空元気の心理になった時は自分を労わろう!
空元気の心理になった時は、自分に優しくしてあげるべき時です。いつも他者のことを考えて行動してきた人は、いざ自分に優しくしようと思ってもその方法がわからないことも。
しかし「これをしなければいけない」という決まりはないため、趣味を楽しんだり誰かと話したり、心が望んでいることを選択してみてください。そうすれば、また心から笑い元気に過ごせる日が必ずくるでしょう。
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