損得勘定の心理は、上手く使えば自分に有利な人間関係が築けますが、エスカレートすると逆に自分が孤立する立場になる場合もあるでしょう。
損得勘定は、決してよい印象を人に与えません。世渡り上手な人たちは付き合う相手を慎重に判断し、できるだけメリットのある人とやりとりをしています。
このタイプと上手く人間関係を築くのは簡単ではありませんが、世の中には損得勘定の心理を基盤に行動をする人は意外と多く存在します。
そこで早速ですが損得勘定の心理について、また上手く付き合うためのコツについてご紹介しましょう。
損得勘定で行動する人の特徴を見つけよう
損得勘定で行動する人に対しては色々な評価をするものですが、そんなタイプの人が好きだという人は少ないはずです。
少し注意が必要な損得勘定の強い人は、次のような特徴があるといえるでしょう。
人間関係で上手くいかない場面がよくある
損得勘定で行動する人は、自分の価値観を相手に押しつけるため人間関係で失敗することがよくあります。
極端に態度を変えるので、仲がよい人とは上手くいく代わりに、興味のない人からは嫌がられる場合もあるでしょう。
誰にでも優しい性格の人なら、好き嫌い関係なく自分の態度を変えずに接してくれます。損得勘定がある人とは、自分が相手にとってどのような存在になっているのか、はっきりと理解しておかなければ心を傷つけられてしまいます。
友人が多いと自慢する
損得勘定がある人は、自分がとても人気者であることをアピールしたがります。知り合いが多い、SNSでも友人の数が多いなど、やたらと自分の人間関係を知ってほしい特徴があります。
たとえば誰かが、よい美容院を探しているとしましょう。損得勘定がある人は人間関係が豊かであると知ってほしいために、「知り合いのやっているお店、紹介しようか」などと迫ってくるでしょう。
そのような心遣いに軽い気持ちで乗ってしまうと、借りを作ったことになるのです。
こだわりがある
損得勘定の心理がある人には、自分だけの変わったこだわりがあります。人間関係の基準は誰にでもありますが、損得勘定がある人は自分の価値観に基づいた独自のルールを徹底しています。
たとえば食事をした際の支払い。友人と割り勘にするのは全く平気でも、数十円の差額分を渋るなど。
好きなものには限りなく夢中になる代わり、さほど興味がないものには一切関心を持たないなど、はっきりと差をつけています。
目立ちたがる
目立ちたがりの人は服装や態度まで、あらゆるところから自分に視線を集めようとしています。
そうしなければ自分の存在感が実感できず、不安を感じるのでしょう。損得勘定がある人は、自分のためになることは率先してやりたがります。
人に注目されたほうが何かと得だと感じるのは、知り合いが増えたり自分を覚えてもらえたりするから。
そのため無理をして自分らしくない行動をとる場合や、派手なファッションで登場することもあるでしょう。
人の好き嫌いが激しい
メリットの多い人とはとても仲良くして、気に入ってもらえるように努力をします。しかし得しない人とは一切関係を持たないので、相手から距離を置かれても平気。
人付き合いの差が激しいため、周囲の評価も二つに分かれやすいタイプです。ずっと仲良くしている人でも些細なことで喧嘩になると、自分にとっては害のある人になります。
好き嫌いが激しい性格は、付き合い方が難しい人だと周囲から思われているでしょう。
損得勘定の心理的な行動の意味について
損得勘定の心理について、心の奥に隠されている影の部分を見ていきましょう。頭で考えるだけでなく、心の中も自分の行動が表れています。
猜疑心が強い
信頼関係を築くまでには、時間が必要です。損得勘定の強い人は他の人よりも信頼関係を築くのに時間がかかり、常に猜疑心を持っていることが特徴です。
たとえば恋人から連絡がこなければ、すぐに浮気を疑うタイプなど。心配性がエスカレートすると、次第に人を疑う行為が目立ってしまいます。
人を信頼できない性格なので、無償で誰かのためになることができません。そんな気持ちが土台にあるので、得しそうな人としか付き合えないのです。
見返りを求める
これをやってあげたのだから、お返しは?という人がよくいますよね。損得勘定はまさしく見返りを求めることで、自分のやる行為全てが必ずメリットになって返ってこなければ不満を感じます。
たとえば友人に食事を奢ったとしましょう。お返しにジュースを一本買ってもらって、満足する人もいます。
もしくは損得勘定の心理のように、自分がしてあげたことと同等、もしくはそれ以上のメリットを期待する人も。求めた見返りがなければ、人間関係が上手くいっていないと思い不安になるのです。
出世欲がある
出世欲がある人は世渡りが上手で、周囲からは損得勘定がある人に見られています。出世欲は決して悪いものでなく、自分を向上させるために大切な点です。
しかし周囲の人と調和が保てず、自己主張をする人は損得勘定があからさまになるため、結果的に出世することはないでしょう。
たとえば上司の顔色ばかり気にして、部下や同僚との関係を全く気にしない人など。出世欲がある人は徹底して自分の得だけを考えるので、結果がよくてもどこかに不満が残る人生になってしまいます。
上手く付き合うための方法について
損得勘定がある人と、どうしても付き合わなければならない状況がある時。できれば避けて通りたいところですが、相手の心理を考えて上手に対処しながら付き合うことが求められます。
職場の人付き合いや友人など、完全に断ち切れない関係がありますよね。そんな時に知っておくと助かる、付き合い方のコツについてご紹介しましょう。
悪用されないように用心する
とても優しい言葉を言って近づいてくる人がいますが、相手の助けを借りてしまうといつまでもずっと借りを作ったままになります。
損得勘定がある人は見返りを要求しますので、トラブルにならないためには相手の計算尽くしの態度を一歩先読みしておきましょう。
ここでOKと言ったら後が大変。上手く用心して、相手が求めることを冷静に判断してください。
視野を広くし受け入れる
世の中には色々な人がいますので、自分と相性が合わない人が存在しても全く不思議ではありません。
損得勘定の心理のように、上手く人を振り回す人もいるでしょう。上手く付き合えないからと言って、自分が悪いわけではないのです。
そんな性格の人もいるのだと諦めて、マイペースに付き合うのも考えに含めましょう。
しっかりとお返しをする
損得勘定ははっきりとした態度が目につきますが、根本的には間違っていないケースもあります。
たとえば人助けをして見返りを要求するのは、誰にでも心の中にある思いですよね。相手の性格を非難せずに、モラルやマナーを意識してお礼をすべき時にはしっかりとお返しすること。
そんな大切なポイントを忘れずに、自分が損得勘定で行動しないように意識してください。
まとめ
損得勘定の心理で行動する人とは、適度なスペースを空けて付き合うのが一番安心かもしれません。
損したくないと思う気持ちは、誰にでも共通するもの。価値観の違いでその気持ちをどうやって表現するかは、人間関係においても大切なところなのです。
メリットだけを意識して行動するのは、決してよいことではありませんが、損得勘定のある人からも学べるものは色々とあるでしょう。相手の立場になって考えるのが、快適な人間関係に必要なコツなのです。
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