杓子定規な人を心理的に解釈してみると、意外なことが隠されているようです。柔軟性に欠けているところが特徴ともいえるこのタイプ。上手に付き合うためにも、心理や性格の特徴を理解すると、楽に接することができるかもしれません。
杓子定規な人の特徴
「杓子定規な人」というと、その名の通りなんでもきちんとしているタイプをイメージしますよね。主に共通するのは次のような点が挙げられます。
トレンドを嫌う
杓子定規の人の特徴は、流行りのものを毛嫌いすることです。トレンドとして紹介されるグッズやレストランなど、今だけの盛り上がりだと少し冷めた目で見ることがあります。
昔からずっと続くものが好きで、そんな感覚はファッションやセンスにもアピールされているでしょう。同じものをずっと愛用して他のものには興味を示さない、何十年前の家電も同じ型を見つけるまであちこち探すなど、センスや好みに関してはマイルールがとても厳しいのです。
考え方を他人に左右されない
杓子定規の言葉の意味は、定規の代わりに杓子の柄を使うということで、湾曲した取手をまっすぐの形状として使うエピソードが語源とされています。正しくない基準で正しくしようとすること、そんな性格が杓子定規な人という意味になるでしょう。
そのためこのタイプの人は、自分の考え方に自信がありますので、他人の意見に左右されるのが嫌いです。判断できない場面でも、周りの人にアドバイスされるより失敗してもいいので自分で決めるところがあります。
好き嫌いが激しい
杓子定規な人は、好き嫌いが激しい傾向がありますので、人付き合いにもそんな性格や好みが表れています。たとえば自分と共通点のない人とは絶対に付き合わないけれど、地元が一緒の人とはとても親しく付き合うなど。
ファッションも同じで、好きなものに夢中になりやすく、いつも似た色のネクタイやスーツばかりになることもあります。好みははっきりアピールするので、仕事もプライベートも幅が狭くなってしまうかもしれません。
ぶれない軸がある
杓子行儀な人にはよいところもたくさんあります。とくに自分のぶれない軸をしっかり持っていることは、目標を貫くモチベーションになるでしょう。物ごとを前向きに考えてやり遂げるので、辛い場面でもひたすら頑張っています。
自分の軸があるということは、他人の意見に左右されないので、気持ちの入れ替えがとても早くできることがメリット。仕事でやり方が間違っていたとしても、よい方向に解釈して結果的に正しくすることもできます。
杓子定規な人の心理とは
杓子定規な人は、なぜ他人から頭が固く融通が利かないと思われてしまうのか、気になる心理背景にあることをご説明していきましょう。
こだわりやすい
杓子定規な人の心理になるのは、価値を感じることにとてもこだわるから。どうでもいいことはあっさり手放しますが、自分が好きなことや重要なことはとことんこだわり抜き、他人と意見交換することもありません。
キャリアで例えると職人タイプ。絶対に変化させないところがあり、自分のやり方にこだわるストイックな部分も。たとえばデスクの引き出しの一番上は筆記用具だけなど、自分が培ったスタイルを変えることはないでしょう。
完璧主義
杓子定規な人の心理は完璧主義であることで、最初から最後まで自分が思う通りにできないとイライラしてしまいます。途中で物ごとを投げ出すことはありませんが、問題はやり方。
自分が納得するまで完璧に仕上げないとダメなので、仕事なら締切日を過ぎてしまうこともあるでしょう。完璧主義は少しの手抜きも許しませんので、他人に厳しく接してしまうこともあります。
職場ではかなり厳しい先輩と思われているかもしれませんが、完璧でいることに疲れた時のギャップがかなりあるでしょう。
思い込みが激しい
杓子定規な人は、心理的に自分が正しいと思ったことはいつまでも変えることはありません。基本的に正義感が強いので、ルールを守り周囲に迷惑をかけることもないでしょう。
しかし真面目な性格は思い込みで成り立っている部分もあり、好きな人に言われたことは全て鵜呑みにしてしまうなど、自分の価値観で物ごとの見方を間違える場合も。
派手な女性は結婚向きではないなど、自分の考えが全て正しいと信じています。
プライドが高い
杓子定規な人は、心理的にプライドが高く他人の従うのが大嫌い。いつも自分が正しく立場が上でありたいので、周囲と意見が対立した時は大変です。プライドを守るためには、無理やり意見を主張して相手に嫌な気持ちをさせてしまうこともあります。
間違いを指摘されることはとくに嫌。すぐに改善できることがあっても、融通が利かないので間違ったままを貫きます。しかし自分のプライドをくすぐってくれる人には積極的に近づき、上下関係や力関係をアピールしているでしょう。
自己否定しやすい
杓子定規な人は、心理的に自己否定しやすい傾向があり、自分と周囲を比較しながらダメなところばかり見つけてしまいます。そのため弱点を周囲に見られないよう、余計にルールに厳しくなり、柔軟な態度で接しないこともあるでしょう。
自分の意見を否定されるのが怖いので、いつも多数意見に合わせてしまうタイプ。できるだけ失敗しないよう、いつも誰かの後を追いかけて新しいことには挑戦しません。
杓子定規な人と上手に付き合う方法
自分の考え方を絶対に曲げない強い人、そんな印象を与える杓子定規な人ですが、意見がぶつかりお互いに不快な気持ちになることもあるでしょう。上手に付き合うためには、相手の心理背景を意識して次のポイントを心がけてみましょう。
まずは受け入れる
杓子定規な人がいると、ビジネスシーンで苦労することもありますよね。臨機応変な対応が求められる時、融通が利かない人とは口論になるのが想定できます。
そんな状況を回避するには、一旦相手の意見や考え方を受け入れてみましょう。「おっしゃっていることは納得できます」と伝えておけば、ある程度の理解レベルに達していることが相手にも伝わるでしょう。
いきなり「その考え方はおかしいよ」と勢いで攻撃してしまうと、さらに柔軟さがなくなり平行線のままになってしまいます。
信頼関係を築く
杓子定規な人は、自分の価値観に反したことはなかなか受け入れられません。それは過去に対人関係で苦労した経験も関係しているかもしれませんので、上手に付き合うには信頼関係を築くよう意識してみましょう。
なんでも話せる人、自分のことをきちんと理解してくれる人という存在になると、徐々に周りの意見にも興味を示してくるのです。
根拠を明確にする
思い込みや固定観念が強い人は、それ以外の考え方を受け入れるのがとても大変です。主張が異なる時、徹底して自分をアピールしてくるので、ぶつからないためにも「根拠」を明確にしたコミュニケーションを意識してみましょう。
「ここに書類を置かない理由は、誰かが間違って持っていきやすいから」と説明されれば、杓子定規の人も多少は考えてくれるはず。「ここに書類を置かないで」と結果論だけを伝えても、理由が不透明なことは実践してくれません。
まとめ
杓子定規な人の心理は、物ごとをとても真面目に考えているため、曲がったことや違うことを受け入れるのが苦手なのでしょう。融通が利かない人は付き合いにくいと感じる場合もあるかもしれませんが、もっと相手の魅力やよい面を考えてあげると、杓子定規になってしまう理由が納得できるはずです。
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