重箱の隅をつつく人の心理は、周囲には理解しにくいことかもしれませんが、よく知ってみると誰にでも共通する部分もあるようです。今回は付き合いにくいネガティブな印象を与えがちな重箱の隅をつつく人の心理と、困った時の対処方法についてご紹介しましょう。
重箱の隅をつつく人の心理背景について
重箱の隅をつつくとは、細かいところにわざわざ注目して難癖をつけること。指摘するほどではない部分を責めてくる行為です。そんな重箱の隅をつつく人は、心理的に次のような理由が考えられます。
優越感に浸りたいため
「書類の角が折れていたよ」「漢字が違うよ」など、重大な間違いではないところをしっかり指摘する重箱の隅をつつく人は、心理的に他人よりも優れていたい願望が強く、指摘や注意する行為で優越感に浸りたい願望があります。
このタイプの人は普段から自慢話が多く、過去の栄光を未だに持ち出しては皆に褒められたいと思っているでしょう。重箱の隅をつつく行為も「誰も気づかないところを発見してすごい」と思われたい気持ちが関係していますね。
優越感に浸りたい人は基本的にプライドが高いので、他人のミスを指摘することが目的ではなく、自分のすごさをアピールしたいだけなのです。
中心になりたい
重箱の隅をつつく人は、心理的に常に自分が中心でありたい願望が強いことが特徴です。細かい性格で、いつ何を言われるか周囲が気を遣ってしまう存在。それは威嚇の意味も込めていて、自分を中心にして周りを動かしたいためなのです。
会話の中でも話題を決めるのは自分、物ごとを最終的に決断するのも自分。そんな中心人物でいないと、居場所がわからなくなり不安になってしまうでしょう。目立ちたい気持ちがいつもあるので、どのような手段でも使っているかもしれません。
他人に厳しくしたい
重箱の隅をつつく人は、心理的に人に厳しく接することが大切だと思っているためです。間違いは大なり小なり正すべきこと。「そんなところまで誰も見ないですよ」と反論されると、さらにムキになって間違いをアピールしてきます。
厳しくされて育った人は、自分も周りの人に厳しくして感謝される存在になりたいのかもしれません。人に厳しい反面、自分には甘いところもあるので、周りがどう接していいのか困ってしまいます。
完璧主義だから
重箱の隅をつつく人は、心理的に完璧主義なところがあり、細かい不足や間違いなどは絶対に許したくありません。とくに仕事ではかなり厳しくチェックする人なので、そんな性格の人が上司や先輩だと作業がとてもやりにくく緊張感もあるでしょう。
完璧主義の人は自分がやることはもちろん、他人にも同じものを求めてしまうので、いつも気を緩めることがありません。ストレスを抱えやすく、完璧にできなかった時のへこみ方が過剰かもしれません。
ストレスを発散している
重箱の隅をつつく人は、心理的に憂さ晴らししたいためで、他人の足を引っ張り困る姿を見ると気分転換になっているのです。誰にでも上から目線で話をしてくる少し面倒な人。
他人の批判が好きで、自分の評価が上がるととても気分が満たされます。ストレスが溜まっている人は、無意識に他人の幸福を喜べない状況がありますので、やたらと周囲を気にしながら生活しているかもしれません。
重箱の隅をつつく行為も、このタイプはかなりネガティブなアプローチをしてくるはずです。
自己主張したい
重箱の隅をつつく人は、心理的に自己主張が強い傾向があり、自分の言動に周囲がいち早く気づいてくれないと満足しません。承認欲求が強いところもありますが、それ以上に自己主張して注目を浴びたい気持ちのほうが強いともいえるでしょう。
たとえばSNSで他人のコメントの間違いを指摘するタイプ。「その店はもう移転しているよ」など、言わなくてもいいことを言って自分の話題にすり替えたい気持ちが見え隠れしています。
個性を発揮したい
重箱の隅をつつく人は、心理的に自分を認めてほしい願望が強いことが関係していますが、その際にどう認めてもらうか、他人から承認されるには個性が大切だと思っています。
そのため他の人がやらないことを積極的に行い、時にはやりすぎて奇抜な人に見えることもあります。周りと同じことをしていてはいけないと常に言い聞かせているため、重箱の隅をつつくという独自の価値観をアピール。
「細かい人」「うるさい人」という自分だけのレッテルを貼られることで満足しています。
構ってほしい
重箱の隅をつつく人は、心理的に寂しいところがあり、誰かに構ってもらいたくて嫌なことをやってしまいます。取るに足らないことでも、自分を気にかけてほしいために相手に忠告。
「年号が間違っているよ」など、誰も気にしないところに突っ込み、自分の存在を確認したいのです。
もしくは自分が今不幸で誰かに慰めてもらいたい時も、甘える意味を込めて重箱の隅をつつくこともあるでしょう。「おっしゃる通りです」「間違いありません」と相手に感謝されると、他者とのつながりを強く感じられるかもしれません。
重箱の隅をつつく人との付き合い方について
重箱の隅をつつく人はプライドが高く、やたらと細かいイメージがあります。また自分が正しいといつも思っているので、かなり頑固な性格にも見えますよね。
そんな付き合いにくい人とぶつからないためには次のポイントを意識してみると、意外と簡単にコミュニケーションをとることができるでしょう。
裏づけをとる
重箱の隅をつつく人は、単に嫌がらせをしていることもありますので、簡単に降参してしまうとずっとターゲットになる可能性もあります。他人に上から目線でアプローチされるのは決して嬉しいことではありませんが、まず相手の言っていることが正しいかどうか、事実関係を確認してみましょう。
確かに自分が間違えている場合は指摘されても仕方がないこと。事の重大性に関係なく、まずは正確に状況を把握すると、相手の態度を受け入れやすくなるでしょう。
感謝する
重箱の隅をつつく人には、「気づいてくれてありがとう」「その通りですね」と簡単に感謝してしまいましょう。相手の目的は自己承認で、他人から褒められるだけで満足します。
正直指摘する内容はどうでもよく、自分の存在価値を確認したいだけなのです。寛大な心で考えれば、ミスを指摘してくれるのはありがたいこと。少しだけ大人になって、そんな時は素直に感謝してやり過ごしましょう。
スキルアップのチャンスだと思うようにする
重箱の隅をつつく人が職場にいると、正直仕事はやりにくく感じますよね。人間関係のストレスになりますので、そんな時は考え方を逆転させてみませんか。
気づく行為は決して悪いことではありませんが、他人に言われるとなぜか嫌な気持ちになってしまいますよね。しかし気づかずに間違いを続行していたら、もっと大変な結末を迎える可能性も。
重箱の隅をつつく人がそばにいるおかげで、本来自分が先に気づくべきことが見えてくるかもしれません。このため、スキルアップのチャンスだと思って意識改革してみましょう。そうすればミスに気づかれることもないくらい、自分も完璧に近づけるはずです。
まとめ
重箱の隅をつつく人は、心理的に自己アピールをしたいけれど上手くできない性格も関係しているでしょう。周りの人との関係が難しくなる場面はよくありますが、誰でもどちらの立場になる可能性もありますので、相手の気持ちを考えて余裕ある行動をとるようにしたいですね。
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