- 2026-1-24
- 人間心理
- ギリギリにならないと行動できない, 心理

ギリギリにならないと行動できない心理になるのは、どのような理由があるのでしょうか。できれば余裕を持って進めていきたいけれど、なかなかうまくいかず悩んでしまうことも。
では今回は、ギリギリにならないと行動できない心理について詳しくお伝えしていきましょう。
ギリギリにならないと行動できない心理

「やらなきゃいけないのは分かっているのに、どうしてもお尻に火がつかないと動けない」という悩みは、性格のせいだけではなく、実は脳の仕組みや心理的な防衛反応が大きく関係しています。では、なぜギリギリにならないと行動できないのか、その深層心理を詳しくご解説していきましょう。
切迫感がないと脳が覚醒しない(ドーパミン不足)
人間が行動を起こすには、脳内で「ドーパミン」というやる気物質が出る必要があります。締め切りが遠い時は、脳にとって報酬(達成感)も恐怖(怒られるリスク)も現実味がありません。
締め切りが直前に迫ると、脳内でアドレナリンやコルチゾールが急増し、強制的に脳がフル回転モードに入る可能性があります。この「極限状態の集中力」を知っているからこそ、脳がその刺激を待ってしまうのでしょう。
失敗への恐怖(自己価値の保護)
意外かもしれませんが、完璧主義な人ほど納期ギリギリになりやすい傾向があります。「全力を尽くしたのに結果が悪かったら、自分に才能がないことが証明されてしまう」という恐怖があるのでしょう。
ギリギリで作業をすれば、もし結果が悪くても「時間がなかったから本気を出せなかっただけだ」と言い訳ができます。これにより、無意識に自分のプライドを守ろうとしているのでしょう。
面白くない作業への脳の拒絶
脳には「報酬系」という仕組みがあり、すぐに楽しいことが得られない作業を後回しにする性質があります。
「今はスマホを見ていたい(即座の報酬)」という欲求が、「将来の安心(締め切りを守る)」という遠い報酬に勝ってしまうでしょう。
この場合、脳の理性を司る部分(前頭葉)よりも、本能を司る部分(大脳辺縁系)が優位になっている可能性があります。
作業時間の見積もりの甘さ(計画の錯誤)
「これくらいなら、あと1時間あれば終わるだろう」と根拠なく楽観視してしまう心理です。過去の成功体験(ギリギリで間に合った記憶)だけが強調され、その時の苦労やリスクを忘れてしまうでしょう。
これは「計画の錯誤」と呼ばれる心理現象で、人間は自分の能力を高く見積もり、作業にかかる時間を短く見積もるクセがあります。
取り掛かりへの心理的ハードルが高すぎる
作業全体をひとつの「大きな岩」のように捉えてしまい、どこから手をつけていいか分からずフリーズしている状態です。
「準備運動なしにフルマラソンを走らなければならない」というような重圧を感じ、脳が防衛反応としてフリーズするでしょう。
「何から始めるか」が決まっていない不安から逃げるために、無関係な掃除やネットサーフィン(現実逃避)を始めてしまいます。
ギリギリにならないと行動できない人の特徴

「やらなきゃいけないのは分かっているのに、なぜか体が動かない…」という状況を繰り返してしまう人には、共通する性格や思考のクセがあります。これは単なる「怠け」ではなく、脳の特性や心理的な防衛反応が影響していることが多いでしょう。では、ギリギリにならないと行動できない人の代表的な特徴を詳しくお伝えしていきましょう。
完璧主義すぎて自らハードルを上げている
ギリギリになる人の多くは、完璧主義の傾向があります。「やるからには最高のクオリティで仕上げたい」「失敗したくない」という思いが強すぎるため、取り掛かりに膨大なエネルギーを必要とするでしょう。
完璧にできない自分と向き合うのが怖いため、無意識に作業を先延ばしにして「時間があればもっとできたはずだ」という言い訳ができる状況を自ら作り出しています。
「楽観的バイアス」が強く見積もりが甘い
「何とかなる」「これくらいならすぐ終わる」というポジティブな予測(楽観的バイアス)がとても強いのも特徴です。
過去にギリギリで間に合った成功体験に固執しており、その時の苦労やリスクを忘れてしまうのでしょう。
脳が未来の自分を他人のように認識していて、未来の自分が苦労することを現実的にイメージできていない状態です。
「ドーパミン依存」でスリルを求めている
追い込まれた時に出る脳内物質(アドレナリンやドーパミン)による「集中力の爆発」を快感として覚えている人もいます。
締め切りが遠い時の平穏な状態ではやる気が出ず、心拍数が上がるような「極限状態」にならないとエンジンがかかりません。
「お尻に火がついた時の全能感」を求めて、無意識に自分を追い込む状況をセッティングしてしまいます。
優先順位をつけるのが苦手
目の前の楽しそうなことや小さな雑用に気を取られ、肝心な大きなタスクを後回しにしてしまいます。
締め切りが迫っている重要な仕事があるのに、なぜか急に部屋の掃除を始めたり、メールの整理に没頭したりするでしょう。
大きなタスクに対する「漠然とした不安」から逃げるために、すぐに結果が出る簡単な作業で心を落ち着かせようとしています。
ギリギリにならないと行動できない…と悩んだ時の対策

「ギリギリにならないと動けない」というのは、意志が弱いのではなく、脳が報酬や危機を感じるスイッチが人より少し遅いだけかもしれません。
無理に性格を変えようとするのではなく、脳の仕組みを利用して「勝手に体が動く状態」を作るための5つの対策を詳しくご説明していきましょう。
「5分だけルール」で脳を騙す
脳は「大きな変化」を嫌いますが、「ごく小さな変化」には気づきにくいという性質があります。
このため「今日はこれを全部やる」ではなく「とりあえずタイマーを5分だけセットして、その間だけやる」「5分経ったらやめてもいい」と自分に許可を出しましょう。
これにより、心理学で「作業興奮」と呼ばれる現象が起き、始めてみると脳が「もう少し続けよう」というモードに切り替わります。一番大変なのは「0を1にすること」だと理解することが大切です。
締め切りを「分解」して小出しにする
全体の大きな締め切りだけを見ていると、脳が圧倒されてフリーズしてしまいます。作業を細かく刻み、「自分だけの小さな締め切り」を複数作りましょう。
例えば資料作成なら「今日はタイトルと目次だけ作る」「明日は1ページ目だけ」のような工夫をするとよいですね。
締め切りを細分化することで、脳が頻繁に小さな切迫感と達成感を感じるようになり、ギリギリまで放置するリスクが減るでしょう。
「30点の出来」で一度完成させる
完璧主義が原因で動けない人は、最初から100点を目指して自分にプレッシャーをかけています。
このため「まずはクオリティが低くてもいいから、最後まで形にする」ことを目標にしましょう。
これにより、心理的なハードルが下がり、着手が早まります。「後で直せばいい」という安心感があると、脳がリラックスしてスムーズに動けるでしょう。
「最初の一歩」を具体的に紙に書く
何をすればいいかが曖昧だと、脳はエネルギーを使いたがりません。「資料を作る」ではなく、「パソコンの電源を入れる」「ファイルに名前をつける」といった、迷いようがないほど具体的な最初のアクションをひとつだけ書きましょう。そうすると、実行機能がスムーズに働き、迷うことで消費されるエネルギーを節約できます。
ギリギリにならないと行動できない心理は分かりやすい場合も!
ギリギリにならないと行動できない自分に対して、困ったな…と思うこともありますよね。でも案外その心理は分かりやすく、コツを掴むことで自然に対処できる場合もあるのです。このためまずは自分を客観視する時間を持つようにすることが必要でしょう。
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