「誰かがやるだろう」という心理状況になると、いつも他人任せで自発的にチャンスを掴むことがなくなります。仕事だけでなく、人間関係でもこのような考え方はデメリットになる場合もありますので、普段からそんな傾向がある人は思考パターンを見直してみることもよいかもしれません。
それでは早速ですが、今回は「誰かがやるだろう」という心理背景にあることや改善策についてご解説していきましょう。
誰かがやるだろうという心理について
誰かがやるだろうという思いには次のような心理的特徴がありますので、もし困った時は心理的な視点を考慮して接するとスムーズに付き合えるかもしれません。
責任感がない
誰かがやるだろうという思いは、心理的に「責任感」を重要に考えていないためで、自分でなくても他の人が責任をとるからと甘く物ごとを考えている可能性があります。
たとえば仕事で、頼まれた書類を期限日までに提出しなければいけない場合。どうしても間に合わないような時でも、責任感を抱いて最後までやり通すのが真面目な人です。
しかし誰かがやるだろうという他力本願のタイプは、そんな時もできるところまでしかやらない、もしくは誰かにお願いするといったことに。そのようなタイプは、周囲との信頼関係が築けないこともよくありますので、後悔しない判断を下す必要があります。
自分に甘い
誰かがやるだろうという心理は自分を大切にしているためで、リスクを回避するために他人に押しつけている状態です。自分が可愛いために辛いことはせず、困った時は人任せ。
余計なことをやりたくない気持ちが根本にあるので、率先して大変なことをやるといったボランティアのような行為はしないでしょう。自分がやればメリットがあることも、手間を考えると他人にお願いしたくなるタイプ。
それほど自分に甘く、我慢ができず努力しないため、なかなか人として磨きをかけることができないかもしれません。
自信がないため
誰かがやるだろうという心理には、自分の能力や可能性に自信がないことが関係しています。目の前にあるものを動かすだけのことでも、「間違ったらどうしよう」と不安になりそのまま放置。
失敗の可能性ばかり気にしているので、他人の能力のほうが優れていると思ってしまう状態です。自分でやるよりも他人のほうが上手…そんな思考習慣がある人は、積極的に問題に取り掛かることはなく、できるだけ無視しているかもしれません。
傷つきやすい
誰かがやるだろうという心理は、傷つきやすい自分を守りたい願望が強いから。過去に失敗して痛い思いをしたり、周りから評価されず苦しんだりした経験があるのかもしれません。
繊細な人は、他人の冷たい視線だけでも傷ついてしまい、どんどん人間不信に陥ることも。関わりを持たないほうが平和に暮らせるため、アクションを起こすべき状況になっても、誰かがやるだろうという考えがすぐに浮かんでくるのです。
楽観的な性格
誰かがやるだろうという心理は、とても楽観的な性格だからで、物ごとを簡単に片づけたい気持ちがあるためです。ある意味ポジティブではありますが、正確に状況を理解していないこともあるので、楽観的な考え方で失敗したり周囲に迷惑をかけたりすることも。
本来トラブルに直面した際は、まずは自分で何ができるか考えるのが一般的ですが、楽観的な人はそのような思考に辿り着くことはなく、すぐに他人に任せてしまう特徴があります。悪意はなく、誰かがなんとかするだろうと気軽に考えているだけなのです。
他人任せにしない方法とは?
誰かがやるだろうという姿勢は、人間関係においてデメリットになることがよくあります。そんな傾向がある人は、これからは次のように考え方を変えてみることもおすすめです。
評価を気にしない
誰かがやるだろうという考え方の根底には、失敗して自分の評価を下げたくない防御の意味もあります。そのためこれからは他人の視線や評価を気にせず、自分がやるべきことを全うする大切さを考えてみてください。
たとえば上司から頼まれた仕事を全て他人任せにするのは、やりたくない思いや責任転嫁したいための行為。しかしリスクを背負ってでも自発的にやる人は、自分の決断力に自信があり、あらゆる場面でも正しい判断ができるようになります。
失敗から学ぶことが大切
誰かがやるだろうという考え方は、失敗への不安や恐怖があるためと思われますが、そのような気持ちを抱かないためには、失敗から学ぶことがたくさんある点を考えてみましょう。
本来は自分がやるべきことを他人任せにすると、その物ごとの内容や手順は一切わからないまま。人間関係も同じく、付き合うべき人を避けて他人任せにすると、人生を変えるような大切な出会いを逃すことにもなりかねません。
失敗への不安は誰しも抱くのは当然ですが、失敗するからこそわかる自分の短所や弱点はとても価値があるものです。二度と失敗しないよう気持ちを引き締められるため、何もせず放置して得るものが全くない状況よりも、遥かに自分にとって有利になるのです。
人助けの精神を持つ
他人任せにするということは他人を頼っている、他人に迷惑をかけているということです。誰かがやるだろうという心理状況を変えるためにも、これからは人助けの精神を意識してみましょう。
他人任せにしそうになったら、自分がやればあの人は楽になる…と視点を変えて考えてみるのです。自分が損しそうな気分になった時でも、頑張ってやり通すことで自分に誇りが持てるように。
そんな人助け精神やポジティブな考え方を定着させると、自分の決断も正しい方向に進むはずです。
他人任せにする人への対処方法
お願いしてもやってくれない人や、いつも人に責任転嫁する人などは接し方がとても面倒です。その場合にスムーズに付き合えるよう対処策をご紹介しましょう。
目的を明確にする
お財布を落とした人を見かけた時、気づいた自分が拾って相手に渡すのが理想的ですが、他力本願になりがちな人はそのままやり過ごして他の人に期待してしまいます。
誰かがやるだろうという状況に共通するのは、自分がやらなければいけないという指示が誰からもないこと。率先してやることが望ましい場面でも、他力本願な人は絶対にスルーしてしまうでしょう。
そのためこのようなタイプに何かやってもらう場合は、目的を明確にして「○○さんにやってもらいたいのですが…」と念を押すことが必要。「これ、やっておいて」というアピールでは誰でもよくなってしまうので、誤解がないようきちんと気持ちを伝えましょう。
関わりを持たない
誰かがやるだろうという思いは、日常生活内で意外とよくありますよね。片づけ、仕事、コミュニケーションなど、何かと人任せにしてしまうことで、人間関係にも影響する場合があります。
しかし根本的に他人任せにする人は、考え方を直すことも自発的にできないケースもあり、周囲に迷惑をかけることに。その場合はできるだけ関わりを持たず、やるべきことがあったら自分でやってしまうほうがストレスにならない場合もあります。
ご機嫌をとる
人任せにするのは思考パターンや性格なども関係していますが、あまり悪意がなくやっている人も多いでしょう。そんなタイプには、ご機嫌をとってお願いすることもコツ。
人の評価を気にする部分もあるので、「○○さんにしかお願いできないことなのですが…」と優越感を抱かせると頑張ってくれるはずです。
まとめ
誰かがやるだろうと心理的に思う場面は、誰でも経験があるかもしれません。そんな時は結果的に自分の幸福度を満たせるほうを考えて、面倒でも行動することが必要といえるでしょう。
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