笑い方にはその時の心理背景が表れやすく、その人の個性や性格が他人にもわかる場合があります。一緒につられて笑ってしまう笑い方や、不快になるような生意気な笑い方などパターンはさまざま。
感情表現は無意識にやっていることですが、根底には深層心理が隠されています。それでは笑い方でわかる心理について、詳しくご解説していきましょう。
笑い方ごとの心理について
「笑う門には福来る」という言葉のように、笑うことはとてもポジティブな印象を受ける感情表現です。ストレス発散や健康にもよい可能性がある「笑い」。心理的な意味について、パターンごとの特徴をご紹介しましょう。
含み笑い
口を開かずに「フフッ」と笑う含み笑いは、やっている本人はさほど意識しないかもしれませんが、周囲からは少しずる賢い印象を持たれます。
この笑い方の心理背景には相手を見下す意味があり、自分を優位に見せたい願望が隠されています。険悪なムードの時に含み笑いする人がいますが、なぜ今笑う?という瞬間はあえて相手に不信感を抱かせたいのかもしれません。
意図的に含み笑いする場合は、かなり人の心を弄ぶのが上手い人なのでしょう。
口を開いて大笑い
口を大きく開けて笑う人は大雑把で、人からどう見られてもかまわない心理があります。とてもオープンな性格なので、一緒にいると楽しくなるタイプの人ともいえるでしょう。
たとえば会話中に口を開いて大笑いする人は、相手にありのままの自分を見せている状態なので、隠しごとをせずコミュニケーションしているサイン。
基本的に誰とでも仲良くできる人は大雑把な性格ですが、周囲からわかりやすい性格なので付き合いやすいでしょう。
鼻で笑う
笑うというよりも、鼻から強く息を吐くような「フッ」という笑い方。この心理は自意識過剰で、相手をわざと小馬鹿にしています。
鼻で笑う時は楽しく声が出るわけでもなく、表情もきつい視線のまま。文句を言う直前など、鼻でとりあえず笑って準備する人もいますよね。
ツンとした態度は相手を不快にするだけでなく、敵対感情を与えてしまいます。鼻で笑われると逆に頭にきて、一言伝えたくなる場面もあります。
愛想笑い
愛想笑いは相手に気を遣い、お世辞で笑うようなもの。この笑い方の心理は、相手に嫌われたくない意味が隠されています。
たとえば初対面の人。会話中につまらないジョークを言われたとしましょう。無表情でやり過ごすと相手に申し訳ないので、この場はマナーをわきまえて笑っておこう。
そんな目的があるので、本心で笑っているわけではありません。愛想笑いは好きな人の前でやる場合もあるので、気を遣ってニコニコしてくれる人は脈ありの可能性もあります。
口を開けずに笑う
口の中を人に見せるのは、自分の本心を見られるようで不安を感じる場合があります。口を開かない笑い方の心理は、感情の表現が苦手、感情を素直に表現できないのが理由。
時には何かを我慢しているために、口を閉じたまま笑うケースもあるでしょう。基本的に口を開かず笑う人は恥ずかしがり屋で、感情表現はいつも控え目。
周囲が大笑いしている場面でも、聞こえないほど小さな声で笑っているかもしれません。
下を向いて笑う
思いきり笑ってしまうような時もたまにありますが、本気で笑う時は涙が出たり表情が崩れたりしてしまうので、相手にどう思われるか不安になります。
下を向いて笑うとそんな顔の変化がバレないので、このタイプは照れ屋の可能性が高いと考えられます。ストレートに感情表現するのが苦手な人で、徐々に慣れてくると自分の本心や本音を語るようになるでしょう。
下を向いて笑う人は、女性の場合だとおしとやかな印象もありますので、男性からの好感度はアップするかもしれません。
顔だけで笑う
笑う時は、大抵声が出るもの。普通なら周りに聞こえるほど、声が大きくなるのが「笑い」です。中には声を出さず笑う人がいますが、顔だけにっこりしている笑い方の心理は、自分の置かれた環境を観察する慎重派です。
気配りが上手であるのも魅力のひとつで、その反面とても頑固な性格も隠されています。表面では笑っているけれど、心の中では面白くないことがあるのでしょう。
周囲との関わりを大切にするのでしっかり者で、平和な環境を好む人ともいえますね。
目が笑っていない
本当に楽しい時や面白い時は、顔のパーツ全てが緩くなります。とくに目は心理背景が表れやすいパーツで、笑う時にもさまざまな意味が隠されています。
口は横に伸びて、頬も吊り上がり笑っている表情なのに、なぜか厳しい視線のまま。そんな笑い方の心理からは、緊張感や疲労感が伝わってきますよね。
心に余裕がないため本気で笑えず、目だけが本心を語っているのです。自分では相手に誤解されないよう、なんとか笑っているつもりなのですが「目は口ほどに物を言う」というように、笑う時にもごまかせない部分なのです。
全身で笑う
顔だけでなく、体全体を使った笑いの感情表現は、子供っぽい部分が残る人です。人に自分の感情がきちんと伝わるように、少し大げさに演出しています。
たとえば笑いながら手を叩いたり、隣の人の肩に触れたり。興奮しているので、つい体が反応してしまうのでしょう。子供が自分の欲しいものを手に入れる時に、全身を使って親に駄々をこねる場面があります。
これと似たところがあり、笑う時に体を動かす人は、感情を隠すことのない素直な人とも考えられます。
笑い方が人に与える印象
心理背景が関係している笑い方。周囲の人には、自分の思いとは違う印象を与える場合があります。笑っていけない場面で声を出して笑ったり、大声を出して周囲に迷惑がかかってしまったり。どのような印象があるか、知っておきたい特徴についてご説明しますね。
人に嫌われる笑い方に注意しよう
笑い方によっては、人を不快にさせるものがあります。本来笑うということは周囲も気持ちよく元気になるはずですが、場違いな笑い方は迷惑になってしまいます。
たとえば食事中に口の中を見せながら笑う、シーンとしたミーティング中に声を出して笑ってしまうなど。声量だけでなく、人を馬鹿にするような笑い方などもあるので、迷惑にならないか一瞬冷静に考えてから笑うとよいかもしれません。
ナルシストに見られる笑い方
モデルのように、クールでカッコいい笑い方。そんな表現を目指すつもりが、逆にクールすぎてナルシストに見られてしまうケースがあります。
カッコつけて横を向きながらハハッと笑う人や、フッと鼻先だけで笑う時など。自分をよく見せたいための作戦が、逆にイメージダウンにつながる可能性もあるでしょう。
笑いは性格や個性が出るので、自然に任せるのが一番。わざと演出する笑いは、自意識過剰な人がついやりがちなことでもあります。
好感度の高い笑い方
笑うのは、自分の全てをさらけ出す不安を感じる人もいるようですが、何も隠さず自然な表現として笑える人はとても人気が出ます。
歯を見せるように笑うと、爽やかで好感度もアップ。明確に楽しいという気持ちが相手にも伝わるので、コミュニケーションがとりやすくなります。
口の中を見せるのは勇気が必要ですが、いつも楽しく笑えるように綺麗な歯を保っておきたいですね。
まとめ
笑い方の心理は顔の表現とは異なり、心の中に隠されている内容も色々とあるようです。感情表現は自分について相手に伝える手段なので、誤解されないよう自然な自分でアプローチするとよいでしょう。
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